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輸入住宅の購入を考えている人でも、特徴などについて完璧に把握している人は少ないはず。大きな買い物となる以上、不安点は可能な限り解消しておくのがおすすめです。このページでは、輸入住宅を建てる際に知っておきたい基礎知識やよくある質問と回答を紹介します。

輸入住宅は、正確に言うと明確な定義があるわけではありません。
ただ、基本的な考えとしては、海外で建てられている住宅の設計や思想を参考とし、海外の工法によって建てられている住宅を指します。特に設計思想は輸入住宅の重要なポイントです。海外のどの地域の思想を取り入れているかで、スタイルは変わっていきます。加えて、輸入部材を60パーセント以上使っていることも、輸入住宅の条件です。

海外の住宅デザインを取り入れた高気密・高断熱の住宅です。
輸入住宅といえば、海外の建築デザインが特徴的で、そのデザイン性の美しさや可愛らしさも魅力のひとつです。一般的な日本の住宅とは一味違った工夫が随所に凝らされており、おしゃれな住宅に住みたい方にぴったり。また、北国の気候を考慮した建材や工法をもとにした建築技術により、高い気密性や断熱性を誇る点も人気の理由です。一方で、輸入住宅にはメンテナンスが普通の住宅より難しかったり、環境に合わなかったりといったデメリットがあるのも事実です。

標準価格としては、坪単価50万円~100万円が相場と言えるでしょう。
輸入住宅の価格相場は一概には言えないというのが正直なところ。建てる地域や建築様式、用意された規格で建てるのか、注文設計で建てるのかによっても差が生じます。ここでは、住宅情報サイト ライフルホームズの「輸入住宅 住宅カタログ一覧」を参考に、2020年1月時点に公開されている情報から平均値を算出した価格相場を紹介します。

主に2×4(ツーバイフォー)工法やパネル工法が主流です。
日本で古くから伝わる在来工法は、「柱や梁を軸に家を支える」工法で、輸入住宅で多く使用される2×4工法(ツーバイフォー工法)は、「面で家を支える」工法です。一般社団法人日本ツーバイフォー建築協会の発表によると、1995年の阪神・淡路大震災や2016年の熊本地震での2×4住宅の全壊被害がゼロ、2011年の東日本大震災でも津波による被害を除いて「被害なし」及び「多少の被害」の住宅が98%と、耐震性の高さを示しています。

輸入住宅専門のメンテナンス・リフォーム会社も多数あります。
一般的な住宅が30年程度で建て替えと言われているなかで、輸入住宅では築年数100年を超えるものもあります。もちろん定期的なメンテナンスは一般住宅と同様に必要ですし、輸入住宅の場合は建材を海外から取り寄せる必要があったり、特別な部材を使用している場合は全く同じもので刷新することが難しいケースもあったりします。特に多い箇所としては、玄関ドアや窓枠で使用している木製の部分。ウッドデッキや木製サッシの窓枠など、雨ざらしになる部分は建築時にメンテナンスも考えた設計・コーティングをすることで、負担を軽減することも可能です。

輸入住宅は、理想とする住まいのイメージを思い描き、それを実現してくれる会社(ハウスメーカー)を選ぶところからスタートします。
日本で人気がある輸入住宅はヨーロッパ・北欧・北米といくつかのタイプに分けられ、それぞれに対応するハウスメーカーをよく比較することが大切です。慎重に比較を行ったあとは相談を重ね、無理のない資金計画を組み立てていきましょう。万が一トラブルが起きたときの補償やサポート体制も忘れずに確認を行ってください。土地探しも含め、計画や段取りが整ってから契約に入ります。契約後は決められたスケジュールに沿って施工に入り、完成後に引き渡しとなります。引き渡しでは鍵を受け取って建物の内観・外観をチェックします。このように大まかな流れを押さえていれば、施工会社とのやりとりもスムーズに行いやすくなるでしょう。

注文住宅を建てる際にはエクステリアも含めて総合的に検討が必要です。
建物と同じく、エクステリアは住宅の雰囲気を大きく変えるポイントだといえます。どのようなものが必要になるのか、どの程度のスペースを確保できるのかなども含めて検討しなければなりません。さまざまな選択肢がありますが、代表的なのはガーデニング、ウッドデッキ、カーポート、門扉、フェンスなどです。庭いじりが好きな方はガーデニングを楽しんでみてはいかがでしょうか。ウッドデッキがあると住宅の雰囲気が変わります。カーポートは大切な車をしっかり守ってくれるでしょう。また、門扉やフェンスはプライバシー性を高めます。見た目だけでなく、機能性なども含めて検討してみるのがおすすめです。

1990年代から日本に広がっていった「輸入住宅」
輸入住宅が最初に日本へ入ってきたのは1910年ごろですが、本格的に日本で輸入住宅が広まったのは、1990年代に入ってからなのだそうです。この背景には、それまで個別の認定が必要だった「ツーバイフォー工法」が、一般的な工法として採用できるようになったことが考えられます。また、施工主が輸入住宅「風」ではなく、素材から海外のものを利用したいと希望するようになったことで、輸入住宅のニーズが高まっていきました。現在も輸入住宅の需要は高く、デザイン性の高い素敵な住宅をあちこちで見かけます。こちらでは、こうした輸入住宅の歴史や、輸入住宅の今後の展開についてわかりやすく解説しています。

地上階は異なる特徴を理解した上で検討が必要です。
地下室は日本ではあまりなじみがあるものではないのですが、海外では地下室が一般的な国もあります。輸入住宅を選択するにあたり、同様に地下室を作りたいと考えている方もいるのではないでしょうか。 地下室を作ることにより1年を通して室温が安定しているほか、防音性・耐震性に優れた部屋が手に入る魅力があります。ただ、土地によっては地下室を作るのが難しかったり、設備によっては湿度が高くなったりすることもあるので、注意すべきことも多いです。

音を考慮した素材・構造を検討することが大切です。
輸入住宅は何世代にもわたって1軒の家を住み継いでいくという考えの地域が多く、長く暮らせるように基本性能が高い家が多いです。日本家屋と比較すると、遮音性に優れています。日々の暮らしの中で多少の音はあるものですが、気になる音が減るだけで住まいはより一層心地よい空間になるはずです。
輸入住宅を建てる際はサッシや壁の素材などをチェックしながら、遮音性が保てる家を意識しましょう。

土地選びや窓などにこだわることが重要です
輸入住宅の窓は、日本の住宅よりも小さい傾向があります。空き巣の主な侵入経路のひとつは窓です。したがって、輸入住宅は防犯性が高いと考えられています。ただし、空き巣と無縁ではありません。輸入住宅も防犯性を高める取り組みが必要です。具体的には、人通りの少ない土地を避ける、窓に防犯ガラスを使用するなどが考えられます。空き巣を遠ざける住宅を目指しましょう。

ツーバイフォー工法の住宅を選ぶことが必要です
神奈川県でも多く販売されている輸入住宅は、全館空調と非常に相性が良いとされています。全館空調とは住宅全体を快適な室温に保つシステムのこと。輸入住宅は気密性と断熱性が高いツーバイフォー工法が採用されていることが多く、全館空調で作り出した快適な空気を留めやすいためです。ここでは輸入住宅と全館空調の相性と、全館空調の3つのメリットについて解説します。

ツーバイフォー工法を主に採用しています
輸入住宅は、木造軸組工法を採用している日本の住宅よりも耐震性が高いといわれることが少なくありません(※耐震性が優れると必ずしもいえるわけではありません)。建物を面で支えるツーバイフォー工法を採用しているからです。力が一点に集中しないため、建物が変形・崩壊しにくいと考えられています。ここでは、ツーバイフォー工法の強みや木造軸組工法との違いなどを解説しています。
神奈川県に対応している輸入住宅メーカーの公式HPで寄せられている「よくある質問」をまとめて紹介します。
A.業者の選定につきましては、家造りのどこに重きを置くかによって変わってくると思います。あくまでもコストにこだわるという方は工務店に直接頼むのがよろしいでしょう。
工務店ですと工事の内容やインテリア・エクステリアの打合せが不安という方は設計事務所や資格を持ったデザイン事務所などに設計や監理を頼むとよいでしょう。業者の選定から施工指導・引き渡しまで適切にコントロールしてくれると思います。コストや個性的なデザインよりも安心・安全な家を買いたいという方は住宅メーカーをお奨めします。
引用元:手造り輸入住宅工房T・A・D公式HP(http://www.tad-koubou.com/faq/)
A.はい。設計のサービスも可能です。この場合にも輸入住宅は、国産住宅とモジュールや、デザインが違いますので、施工会社と綿密な打ち合わせが必要になります。
引用元:メープルホームズ神奈川南公式HP(http://www.maplehomes.co.jp/kanagawaminami/faq.html)
A.ハウスメーカーと工務店には、厳密な定義があるわけではありませんが、
- ハウスメーカー = 全国規模の大きな企業
- 工務店 = 地域密着の企業
という感じで使い分けられていることが多いです。そのため、メリット・デメリットもそれぞれ。
ハウスメーカーは住宅展示場に大きなモデルハウスがあり、全国展開しているという知名度も相まって買う前から安心感があります。ただ、広告費が価格に加算されていたり、ある程度の仕様が決まっていて間取りや設備に制限があることもあるようです。
一方、工務店は地域密着型のため施工範囲に限りがあるものの、地域の土地情報に精通していて、土地から探す場合は親身になって相談にのってくれます。またモデルハウスは持たないものの、オーナー様との繋がりが強く、ご入居中のお宅に見学訪問できたり、建築中のお話しを聞いたりすることもできます。
引用元:マックライフ公式HP(https://www.macklife.co.jp/co_mame/d53d01c1ff5ce18df8c34e9aedf54063-403.html)
A.当社はトラブルが無いようにサッシ一つ・ドア1本まで解る細かな見積書です。打ち合わせでの言った・言わない等のトラブルや、マイナスオプションやプラスオプションも明確に解る見積書になっています。 更に図面には明確な仕様書も一緒に付けていますので価格や仕様の他社との比較も出来ます。 これはいい家を安く造る証拠の裏づけにもなります。
引用元:コグマホーム公式HP(https://www.kogumahome.com/family-club/q-adn-a/)
※1:2019年12月時点で「建築家O-uccino」に登録されている神奈川県の女性建築士でもっとも海外経験の長い建築士在籍
※2:オリコン顧客満足度調査「ハウスメーカー 注文住宅」ランキング総合1位(2015年~2019年)